こんにちは!うーしーです。
世界的にSDGsが掲げられ、持続可能な社会を目指す動きが強まるとともに、代替肉が世界で広く食べられるようになりつつあります。
そこで今注目の代替タンパクに取り組む企業を徹底解説していきます。
今回は代替卵「ジャストエッグ」を多くの国で展開するアメリカのイートジャストです。
イートジャスト(Eat Just)とは?
イートジャストとは、アメリカのカリフォルニア州に本拠地を置くフードテック企業です。
起業家のジョシュ・テトリック氏と米国人道協会(HSUS)の家畜部門に所属するジョシュ・バルク氏が共同で2011年に創業しました。
2021年8月現在、同社は未上場であるものの、2021年6月に「30億ドル規模のIPOが間近に迫っていると投資家が発表」とのニュースが出ており、2021年末~2022年初頭に上場する可能性が高いです。
引用元:Eat Just
イートジャストのミッションは
「誰もが簡単においしいものを食べられるようにすること」と
「人々が地球のためにより良い食べ物を選択できるようにすること」です。
1人1人が地球に最大の影響を与えられる行動は毎日の食べ物の選択であり、人は毎日、朝・昼・晩の3回、地球のために投票しているとの考えを示しています。よって、その票をうまく使えるようにすることが同社の使命だというのです。
また、HPにおいて、「世界の人口は2050年には100億人近くになると予想されており、現在の食糧供給モデルでは到底その需要を満たせない。地球を保護し、次世代の人々に栄養価の高い食料を提供するためには、私たちが食べる食料とその生産方法を見直す必要がある。」と述べています。
環境への影響として、植物性のJUST Eggは従来の動物性食品に比べて、
・水の使用量が98%少ない
・二酸化炭素排出量が93%少ない
・土地の使用量が86%少ない
とのことです。
また、2021年7月まででイートジャストは卵1億6千万個分以上の植物性卵を販売し、合計換算で
・2300万kg以上の二酸化炭素排出
・9400エーカー(約3800万㎡)の土地
・58億ガロン(約220億L)の水
を節約したと報告しています。
代替卵「ジャストエッグ」について 原料・栄養・販売国など
ジャストエッグ(Just Egg)は液状タイプの植物性代替卵です。遺伝子組み換え作物不使用でコレステロールフリーです。
卵のような見た目や味のカギとなる原材料は緑豆(タンパク質)とターメリック(天然着色料)です。
現在、米国に加え、カナダ、香港、中国、韓国、タイ、シンガポールなどで販売されています。
そして、2021年5月にCEOのジョシュ・テトリック氏がヨーロッパへの進出計画を発表し、年末までにヨーロッパ全域での発売を目指しているとのことです。
ジャストエッグ
アメリカの通販サイトtargetでは12オンス(約355ml)が3.99ドル(約437円)です。
鶏卵Mサイズ(中身が約50g)約7個分相当であり、卵1個分あたり約62円となります。
また、amazonのレビューでは星5つ中4.5と好評価です。
ジャストエッグ(引用元:Eat Just)
原材料
水、分離緑豆たんぱく、圧搾キャノーラオイル
2%以下含有:脱水オニオン、ジェランガム、天然キャロット抽出物(色)、天然香料、天然ウコン抽出物(色)、クエン酸カリウム、塩、大豆レシチン、砂糖、タピオカシロップ、ピロリン酸四ナトリウム、トランスグルタミナーゼ、ナイシン(保存料)、(大豆を含む)
栄養成分(44mlあたり)
カロリー 70kcal
総脂肪 5g
(飽和脂肪 0g、トランス脂肪酸 0g、多価不飽和脂肪 1.5g、一価不飽和脂肪 3g)
コレステロール 0mg
ナトリウム 170mg
炭水化物 1g(食物繊維 0g)
たんぱく質 5g
ジャストエッグ(引用元:Eat Just)
その他、調理済みの商品もあります。
その他イートジャストの代替卵商品
ジャストエッグフォールデッド(JUST Egg Folded)
トースターで焼くだけで食べられるジャストエッグのパティです。
ジャストエッグフォールデッド(引用元:Eat Just)
ジャストエッグソースバイド(JUST Egg Sous Vide)
JUST Eggを野菜やハーブ、スパイスで味付けをし、加熱したものです。
オーブンや電子レンジで温めることができます。
ジャストエッグソースバイド(引用元:Eat Just)
アメリカ・日本・メキシコの3つの味があり、それぞれ異なる野菜や香辛料などで味付けされています。
ジャストエッグソースバイド(引用元:Eat Just)
イートジャストの培養肉について
イートジャストは培養肉部門にも力を入れており、培養肉部門GOOD Meat(グッドミート)があります。2021年に入って、グッドミート単体での資金調達を行っており、独立の可能性もあるようです。
グッドミートのHPによると培養肉の製造過程は以下の通りです。
1.細胞の調達
生きている動物から無痛で細胞を摘出します。動物を殺さずに細胞を採取した後、使用する細胞はセルバンク(増殖させて凍結保存したもの)から入手します。
2.餌やり
バイオリアクターやカルチベーター(発酵タンクのようなもの)で栄養素を与え、細胞を分裂させ、成長を促します。抗生物質や成長ホルモン、遺伝子組み換え作物は不使用です。
3.収穫
4~6週間でカルチベーターから収穫します。屠殺や副産物のないお肉が出来上がります。
4.供給
採取した細胞を3Dプリント、押出、成形などのプロセスで最終製品に仕上げます。
イートジャストの培養肉「グッドミート」(引用元:GOOD Meat)
2020年12月にはシンガポール食品庁の承認を受け、シンガポールの1880のレストランで培養肉の販売がスタートしました。
シンガポールには大規模な工場の建設も行い、植物性の卵と培養鶏の両方を供給する拠点となるようです。
さらに、イートジャストによると今後1年以内にアメリカでの規制当局の承認を得る準備ができており、中国でも比較的早く許可が下りる見込みとのことです。
まとめ
以上、イートジャストについてでした。
世界最大の代替卵企業であり、上場間近とみられ、今後も規模拡大が期待されます。
また、培養肉事業含めアジアに進出しており、認可次第では培養肉のリーディングカンパニーとして広く販売を行うようになるかもしれません。
参考資料
Eat Just
Good Meat
VegNews
greenqueen
plantbasednews
Foovo
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